こんにちは、今井いとです。

ようやく、小説を一本、きちんと書き終えることができました。
手直しもほとんど終わり、今は公開に向けて最後の確認をしているところです。

今日は一足先に、あらすじと冒頭を少しだけご紹介します。

どんなお話かというと

主人公は、人事の仕事をしているミサキ。
彼女と、27歳の会社員・直人との関係を描いたお話です。

自分の思いどおりになるはずだった直人。けれど、いつしか彼の言動に、ミサキの心が揺れ始めます。

詳しくお話しすると先の展開まで書いてしまいそうなので、紹介はこのくらいにしておきます。笑

なので今日は、公開する小説について少しだけお話しして、そのあと、ここまでのことを振り返らせてください。

この活動を始めてから

小説を書き終えて、7月にSNSを始めた頃のことを思い出しました。

きっかけは、神木さんの、
「色々な人の言葉や反応に触れてみるのもいいんじゃないですか」
という一言でした。

当時は、それがどう小説につながるのか、正直よく分かっていませんでした。
執筆の筆は半年以上止まったまま。

SNSでは「いと先生」と呼んでいただくことが増える一方で、
「本はどこから読めますか?」
というコメントもいただきました。
そのたびに、まだ作品を一つもお見せできていないことが、気にかかっていました。

その後、ブログでエピソードを募集すると、たくさんの方が出来事だけでなく、その時の気持ちまで聞かせてくださいました。
自分では思いつかなかった感じ方や言葉に触れるうちに、書いてみたい人物や会話が浮かぶようになりました。

途中で手が止まった日もあります。
それでも今回は、その先を書きたいと思えました。書き終えたら、皆さんに読んでもらいたい、とも。

7月にこの活動を始めた時には、こうして出会った方たちの言葉が、小説を書き終えるきっかけになるとは思っていませんでした。

まだ作品をお見せできていなかった時から、見守ってくださってありがとうございます。
ようやく、読んでいただけるものができました。

最後に

ここまで読んでくださって、ありがとうございます。

『飼う女』の本編は、3日後の10月15日にこのブログで公開する予定です。
今日は一足先に、冒頭を少しだけお届けします。

これまでは、書けない悩みや、みなさんにお話を聞かせていただくことが多かったこのブログで、ようやく小説をお届けできます。

読んだみなさんが何を感じるのか、気になります。
感想を待つのも、少し緊張するんですけどね。笑

読み終えたあと、感じたことがあればコメント欄や専用のLINEで聞かせていただけたら嬉しいです。
もちろん、短い一言でも大丈夫です。

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それでは、『飼う女』の冒頭をどうぞ。

『飼う女』冒頭

飼う女


「おすわり」

 そう言ってから、私はテーブルの上のワイングラスを少し奥へ動かした。動いた拍子にテーブルにでもぶつかって、グラスを倒されては困る。ラグにこぼしたら、明日の予定が一つ増えてしまう。

「そう。いい子」

 背中へ手を回し、ドレスの腰に寄った布を指で引いて整える。

「今日は、ちゃんとできる?」

 私はソファに腰を下ろした。
 近づいてくる気配に、指を一本立てる。

「待て」

 動きが止まった。

 素直だ。あまりに素直なので、ときどき、どこまで言うことを聞くのか確かめたくなる。

 キッチンで、冷蔵庫のモーター音が低く鳴っていた。

 私はグラスを持ち上げ、膝の上に置いた。「はぁはぁ」と、興奮を抑えきれない息遣いが聞こえてくる。視界の端で待ちきれない姿を見ずに、一口飲む。

「よし」

 直人が顔を上げた。

 床についた手は、もちろん、人間の手だった。二十七歳の、昼間は普通に働いている会社員の手。下着姿で床に座らされている彼の首には、私が選んだ細い黒革の首輪がついている。

私は男を一人飼っている。